伊深の歴史を振り返る
令和6年4月1日に、美濃加茂市は市制施行70周年を迎えました。この節目の年を市民の皆さんと一緒に盛り上げていこうと、「市制施行70周年記念市民企画補助金交付事業」として、市民の皆さんが主体的に企画および実施する事業に要する経費に対して補助金を交付しています。
※申請はすでに締め切っており、対象事業は決定しています。
今回、この事業を活用した各種イベントなどに関わる人やその思いについて取材しましたので、ぜひご覧いただき、イベントなどに足を運んでくださいね。
Q.伊深まちづくり協議会について教えてください。
小林:伊深まちづくり協議会は、地域の課題を住民自身が見つけだし、市と協働しながら住民が主体となって”住みよく うるおいのあるまちづくり”をすすめるため、平成21年10月、三和地区とともに市内で最初に設立されたまちづくり組織です。
Q.70周年の市民企画事業に申し込まれた経緯をお聞かせください。
堀畑:美濃加茂市制施行当時、伊深町から甲冑隊が編成され、口上を述べてお祝いしたという歴史を知り、「これは70周年を機に同じ構図で写真を撮ると面白いのでは」と思い、まず動き始めました。
小林:その甲冑は、正眼寺短期大学に7領展示されているから、お借りして、今回のイベントで展示し、実際に着てみて写真撮影もできるんじゃないかっていうところまで話が出てました。
堀畑:みのかも文化の森の職員(学芸員)さんに相談したら、「その甲冑は市の歴史を知るのに、大変貴重なもの。劣化もしているので、着用するのは危ないです…」と指摘いただき、紹介のパネル展示のみとなった背景があります。
小林:でもせっかくの機会ということで、関市甲冑製作同好会さんにお声をかけて、2領だけ、当時のものではないですが、甲冑を用意し、今の伊深に関わるメンバーで70年前と同じ場所で集合写真を撮る機会も設けています。
Q.歴史講演も開催されるとのことですが、どういった内容でしょうか。
小林:伊深の歴史をたどると、「伊深義民」という悲しい過去があります。これについて、郷土史などから伊深についてを振り返ります。また、平成29年に開催された、第21回岐阜県民文化祭・ぎふ文化の祭典の中で、この伊深義民を題材にした「天和(てんな)の風」という創作オペラを公演しており、私も当時見に行きました。今回のイベントでは、このときの映像を見て、こうした伊深の歴史を70周年というタイミングで振り返っていきたいと思います。
堀畑:また、70年前の甲冑隊のことを調べたところ、そのときに述べた口上の一部に「ふるきをたづね あたらしきを しる」とあります。温故知新として理解しましたが、私たちも70年を機に過去をしっかり学び、後世に伝えていきたいと思い、今回のような伊深の歴史を学ぶイベントにしました。
小林:こういった歴史資料は、佐野 一彦(さの かずひこ)さんや渡辺 寛(わたなべ ゆたか)さんといった先人たちが大切に保管し、私たちに残してくださいました。今回のイベントを機にしっかり伝えていきたいと思います。
小林・堀畑:堅そうに感じるかもしれませんが、このイベント以外にも同日に伊深では軽トラ市なども開催されます。伊深町以外の人たちも楽しめる内容が待ってますので、ぜひお越しください!
Q.最後に、美濃加茂市の好きなところを教えてください!
小林:(伊深が大好きなことは大前提として)自身でも作っていますが、堂上蜂屋柿が軒先に吊るされている風景が好きです。
堀畑:(伊深が大好きなことは大前提として)今はなくなってしまいましたが、中山道の太田宿にあった円(まろ)というお店が大好きでした。思い出がいっぱい詰まっています。
まちに関わる人から見える、まちの魅力を紹介するミノカモストーリーはこちらから視聴いただけます。