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1日3分!みのかもフレイル予防体操で健康な毎日へ

 皆さんは、平日の午前6時55分に、可茂地域のコミュニティラジオ局「FMらら」(76.8MHz)で、放送している「みのかもフレイル予防体操」をご存じですか?

 今回は、美濃加茂市と星城大学リハビリテーション学部(愛知県東海市)がタッグを組んで令和4年の3月に完成した「みのかもフレイル予防体操」について紹介します。



健康増進を目的とした情報発信・活用に関する協定

 はじまりは、市と星城大学リハビリテーション学部の間で、令和元年11月に締結した「健康増進を目的とした情報発信・活用に関する協定」までさかのぼります。

 この協定は、当時、美濃加茂市の健康づくり・介護予防についての取り組みについて関心を持っていただいた、同学部より、健康・介護予防事業についての連携についてお話をいただいたことをきっかけとなり始まったもので、介護予防領域で高い識見を持ち、全国的に見ても先進的な調査・研究活動を行っている同学部からお声掛けいただけたことは、市としても大変ありがたいお話でした。

 また、同学部と自治体が連携協定を結ぶのは、全国の自治体の中でも初めてとのことで、大学にとっても大きな挑戦だったようです。

「健康増進を目的とした情報発信・活用に関する協定」締結式の様子(令和元年11月28日)


学部の先生たちが行政番組に積極的に出演

 協定の締結後、さっそく同学部の先生方には、ケーブルテレビやFMラジオの行政番組に積極的に出演いただき、専門家の視点から健康増進に関する身近な情報を発信。コロナ禍では、高齢者の日々の運動不足解消を目的に市が制作した「みのかも ながら体操」の監修も行っていただいたり、市を紹介するリーフレット「ミノカモストーリー」にも登場いただいたりしました。


ケーブルテレビ(CCNet)の行政番組「みのかも すこやかプラス」の撮影風景


市内高齢者の特徴を分析・反映した「フレイル予防体操」

 話を戻して、体操についてのお話です。

 まず「フレイル」という言葉をご存じでしょうか?フレイルとは医学用語である「frailty(フレイルティー)」の日本語訳で、病気の状態ではないけれど、年齢とともに、筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、「健康と要介護の間の虚弱な状態」のことを指します。

 高齢になるにつれ、筋力や心身の活力が低下し、フレイルになりやすくなりますが、フレイルに「早く気付き適切な対応」をすれば、健康な状態に戻すことができます。そのため、市と同学部では、美濃加茂市の高齢者の実態に合った体操の制作をスタートさせました。

 体操の企画・制作にあたっては、市で毎年高齢者を対象に実施している「心と体の健康チェック」のアンケート結果をまず同学部が分析しました。その結果、健康で要介護の状態になりにくい人の特徴として、「毎日15分以上歩いている」「階段の上り下りをよくする」「外出や運動習慣がある」など、下半身をよく動かしている人が、介護の必要がない健康な状態の人が多いことが分かりました。

 こうしたことから、この「みのかもフレイル予防体操」も下半身の筋肉(下肢筋力)を強化するための体操として位置づけ、制作をスタート。体操の動きには、ホタル(三和町)やナシ狩り(山之上町)、飛騨川のボート漕ぎ(下米田町)など、市内各地区の特色を反映し、地域色豊かな内容であることも、この体操の大きな特徴となりました。

 また、体操にとって重要なのが体をリズムよく動かすための「曲」です。いわば、体操に命を吹き込むための主役です。
 そんな体操の曲には、美濃加茂市出身のシンガーソングライター田中慈人さんの楽曲「やさしいうそ」のピアノアレンジ版を採用しました。どこか懐かしめのあるメロディで、過去には市内の小学校や美濃加茂少年少女合唱団でも歌われたことのある名曲です。

みのかもフレイル予防体操の撮影の様子

 そして、いよいよ体操の完成に伴い、体操の動きを紹介するための動画には、楽曲提供者の田中慈人さん本人のほか、もっとみのかも夢大使として2019年度から2022年度にかけて活躍いただいたSHINOさん(チアドラゴンズ)に出演いただきました。

 この動画は美濃加茂市の公式ユーチューブチャンネルで確認することができます。


星城大学リハビリテーション学部の先生方から皆さんへ

 最後に、この体操の制作に携わっていただいた星城大学リハビリテーション学部の先生方から、この体操についての素敵なメッセージが届いていますので紹介したいと思います。

■星城大学 冨山直輝 准教授

星城大学リハビリテーション学部 准教授 冨山直輝さん

 この体操は、美濃加茂市にちなんだ内容を、筋力とバランス機能の維持や改善を目指すための動作に取り入れ、ラジオ体操のように気軽にでき、市民の皆さまに親しまれる体操にしたいという思いで考えました。

 この体操の効果の研究結果では、筋力や歩行速度、素早さなどの改善が期待できることも明らかになりました。ですので、ぜひ、皆さんも毎日1回、みのかもフレイル予防体操で体を動かしてみましょう!

■星城大学 林浩之 准教授

星城大学リハビリテーション学部 准教授 林 浩之さん

 みのかもフレイル予防体操は、美濃加茂市民の健康情報に基づいて開発したため、市民の特徴を考慮した根拠のある体操といえます。3分程度の体操ですが、大きく体を動かすことで、全身の筋力や柔軟性、さらには持久力といった体力の向上につながります。

 体力が向上することで、喫茶店に行く、畑仕事をする、ボランティアに従事するなど、多くの活動に参加でき、こころの健康にもつながります。

 私の専門であるリハビリテーションの業界では、「活動に参加することが健康に最も寄与する」との考えがあります。みのかもフレイル予防体操が市民の皆さんの健康に役立ち、ウォーカブルシティミノカモの一助となることを願っています。

■星城大学 窪優太 講師

星城大学リハビリテーション学部 講師 窪 優太さん

 みのかもフレイル予防体操は、美濃加茂市と星城大学が共同して作成した体操です。星城大学は美濃加茂市から少し遠い愛知県東海市にあるため、皆さんにとってあまりなじみがない大学かもしれません。星城大学はリハビリテーションについて学ぶ学部を有している大学で、皆さんが健康になるために、どのような運動をするのがよいか考えるのが得意な大学です!

 みのかもフレイル予防体操は、美濃加茂市の皆さんの特性に合わせて、皆さんがより健康になれるよういろんな工夫を取り入れており、僕らが自信をもってお勧めできる体操です!ぜひとも多くの方に取り組んでいただき、皆さんが健康になっていただければとても嬉しく思います!

 Let’s みのかもフレイル予防体操!!


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